ルビー-ウーマンr391 入店するなり準会員であることを告げられ彼はすっとんきょうな表情になります。会うのは二回目で私はすかさず上司のことを尋ねます。ああ、さっきまで一緒だったんだって聞き私は狼狽します。何事もなかったように水割を作ると私はキープするかどうかを訊こうとして、どうせ無理だろうなって俯いていたら、キープしてもいいような口調に段々と変化していく。僕はいちげんさん?それとも得意客?って彼がユーモアたっぷりに攻勢を掛けて来る。キープして今夜売り上げを上げたいんでしょ?っていう問い掛けにくみされるのです。心の中をシメシメが占領して行くことは小気味良かった。彼は2歳上で兄貴のジンクスを持って私の前に現れるんですが、ドタバタがあってお互い、縁がないと諦めて別れてしまい、その後、8年経過をしてなんと、次女の小学校入学の時に彼の子供さんと同じ学級になるのです。私はこの偶然をきっかけに符号論を展開していくのです。ただ単に売り上げが欲しいホステスの作家人生はキープによって点火され符合論の確立に寄与する。それ、似合っているね?ってツーピースの服のセンスをさりげなく誉められる。着るものによって女性も男性も評価が変節する世界の慣わしでもあったのです。今度、僕の家に遊びに来ない?どうやら彼は本気そうです。