ルビー-ウーマンr386 そんな折も折、私に、大失恋した方の部下である医師から、店に電話があるのです。それは、一週間後に長崎で学会があるので何処かで会えたら会おうというお誘い。私はお店がいいの一点張りだったんですが、彼は高額の料金を嫌気して、思案橋の喫茶店を指名して来たのです。私は譲りたくなかったのです。まだ好きだった人の余韻は鮮明で忘れてはいない証しだった。それに店の顧客として扱う方が無難だった。しかもこれくらいの飲み代が高いなら、医師としての将来はおぼつかないって...。しかしそこまで口には出しません。ひとまず粘りに粘って彼は折れます。店に来店の約束を取り付けます。値段ばかりを気にするので、一万円は越えないを即時約束をしたのです。