イエローダイヤ・マンyd726 僕は又もや今日も運転手。どうしても断れず、早いとこ自分のバイトさえ決めたらいいんだとの先行支配が分かってはいるものの、物をしたためていく為のヒントの小箱を彼女が持っていて、話していて時々思わぬ宝ものを頂くのだ。僕よりも二歳年下のシングルマザーの彼女だが、車の免許を持たない。それでどこへ行くにも僕が御用を足すことになる。俗にいうご用命だ。しかし嬉しいこともあって、彼女が日に日に明るくなったよ?って上役の人が話してくる。やっぱり君を抜擢しただけの甲斐はあったって吐露してくるその表情に偽りは見えない。僕が彼女と会話したことが筒抜けになっていることもあって、ヒヤっとすることもあるにはあるが、それはそれで親子の関係をスムーズにしてくれるのだろう。いつも同じ人とばかり会話しているとふ抜けのような顔になってくる。終いには財布の帳尻まで合ってくるのだが、気分転換が必須だろう。確かに僕は今まで相当の勘違いをしていたと見るべきだろう。女性も結婚を急いでいるし、男性もそれなりに結婚に興味を抱いているって。しかし彼女の話を聞いていてそこまでの結婚願望は見えては来ない。あるのは日々を平穏に生きることが出来れば大層満足っていうスタンスだ。僕は今まで大きな目標を立てて踏ん張ってきたが、ここに来て百人が僕がしたためる前に、ブログ桟敷に座ってくれている現実を思うと、何かこう胸が一杯で暫くは何も言えなくなってしまうのだ。