ルビー・ウーマンr323 売上目標を達成して年末パーティ券ノルマをこなしたあの艶やかグループ達は、オーナーと一緒に札幌雪祭りに出掛け、店には別のグループの派閥たちと古だぬきたちが残っているだけ。静かでした。二泊三日位で出たのにアイツ達がいないだけで店がガランドウのようになって心もとなく、あゆみも一瞬、はたと考え込むむ。彼女たちも必要ではあったな?っていう空虚律です。苛めを受けてはいたけど、いないなら居ないで寂しい。っていうことは自分はそうまで傷付いてはいなかったことに茫然とする。もしも本当に心痛めていたのなら居ないなら安心になるはず。ずっともっとこのままを願うはず。仲間意識があったことに自分で自分に恐れ入るのです。別の派閥は留守をいいことに顧客争奪合戦を繰り広げています。こんな絶好のチャンス、椅子取りゲームは年に一回、この旅行期間中しかない。あゆみにもチャンスが到来では??と一瞬のけぞりますが、ここが初心者と熟練者の違いですから最新の注意喚起で見て行きましょう。熟練はプロ。初心者はノンプロ。この線引きは千匹の好機が紛れ込むとそう見てもいい。失敗してもいいんだ。先輩の居ないうちに人の顧客を三日天下でも獲得出来れば?旅行に行かなかった派閥のトップも私を叱れない。なぜなら自分の顧客ではないからです。あゆみは自分の金文字の名刺を惚れ惚れしながらじっと見つめるのです。