ルビー・ウーマンr311 私はピアノを高一で転換しています。自宅の前にある平野先生にもう好きな演奏を手掛けるスタイルにしてもいいわね?ってジャズやクラシック、ポピュラーとどんな楽曲でもいい、どんどん弾きなさいって。魅力的な作法に私は目の前がぼーっとして当時大好きだったサンライズサンセットを弾きまくりいます。この叙情が良かったのです。人間の手には決して掛からない自然のリズム。しかも私は演奏家になろうとはしてない。作曲が主眼にあって、そこを先生は理解してくれたのです。クラブでもバンドマン達は相当の誤解をしていて、演奏が上手く出来る人をいっぱしと見ていてそこが私の構想とは乖離していた。しかしそこまで音楽談義はしません。彼らもぎりぎりに来て素早く着席し弾いたらどこぞへ居なくなる、そういった連夜だったのです。しかし当時万才〔まんざい〕町にあったグランドホテルのラウンジで私は店が終わってピアノを弾いたことがあってナンバーワンの女性がオーナーに伝えていた。それがあってあたしに白羽の矢が刺さるのです。その日はどういう訳か着物を着ているのです。しくったな!!ってまず思います。演奏がへたな上に着物かよ?でもバンドマン達は夜の八時にしか来ない。二人はペアを組んでいたのです。