サファイア・マンs229 灰汁が強いったってそれは肩書きが出来てそこに拍車が掛かったとは、妻の目から見ても正解で彼は素朴な田舎出身の青年だった。就活は全部落ちて最後に、ここが残っているよ?って唐津商業高校の担任に気を落とすな!!と励まされる。絶対合格しないといけない。それこそが死にもの狂いだった。強い闘志のもとに彼は博打を賭ける。面接官が銀行の業務とは?と質問する。彼は正々堂々と安い金利で預かり高い金利で貸すことです!!面接官をドキンとさせる。彼が四十年務めあげた九州銀行を去る日、私は今の新大工町のカフェグラート横の小道に自分の軽を付ける。一時間以上待った。彼はみんなにお別れを述べていた。ここで彼は苛めに遭っていた。度重なる苛めに耐えて堪えて耐え抜いて二年間いたのだ。なり振り構わずみんなに檄を飛ばしてきたから最後の二年間位、我慢してええじゃないか!!って私は取りなす。どんな仕打ちにも耐えてナンボだろって。私は彼の灰汁を封じ込めそして灰汁祓いする役目を自覚。勤続四十年もキーワードだろう。そして恐るべきは銀行では存在しない肩書を与えられ嫌がらせを受けたという事実。この名刺はさすがに物持ちのいい私も保管してはいない。ひがながトランプ☆あ☆いきまひょ。入行して 四十年の 歳月を この路地で終える 妻の灰汁除け〔あえて説明なしね?〕