イエローダイヤ・マン《標榜編》〔589〕僕自身が勉強不足だったというよりも実はミーハーな部分は否定出来ない。キラキラしたものや意表を突くものに非常に高い関心を持つ。その思いはまるでスターに対する寛容に似ていて、その許容度は並はずれて高いし堅い。こんな風に政治家を見ている大衆は多いだろう。政治家の華やかさやその言動のずば抜けたセンスにたじたじとなっていては、いい政治家を見抜くことは不可能になる。いい政治家とは自分が優れていることにすら、自分でまだ気が付いてはおらず、むしろ大衆の方が目利になって、その政治家の長所に気が付いている場合がほとんど。これだけの政治家がいて優秀度は世界に類を見ないというのに挑戦者がいない、品薄っていう現状は頭打ちである。しかし後三年なら三年、安倍続投の後、マジで日本に革命をもたらす程の人物が出て来ないとは限らず楽しみに思うのだ。朝っぱらから僕は政治についての本を読み漁り自分の無知を嘆いた。今度あの喫茶店に行ったら、きっと僕の方から投げか掛けてみたい。あの時は回答出来なかった。世紀末まであと三年と言う頃、まだ、日本にはそうそうたる企業が軒を連ねていたし、もちろん今のような衰亡は全く想像だにない位、プライドで満ちていた。まずは、そのプライドのひとつひとつを束ねていく作業からだろう。