エメラルド・ウーマン《深窓の令嬢ダブリュー編》〔78〕里子はスパゲッティを専門に扱うお店で、横に置かれている大蒜オイルに心奪われてしまいます。この食をまんべんなく見て行きたい気持ちが強く沸いてくるのです。川柳の本流にはフードがあって、そこで専門的知識を堪能にすればうっすらと見えてくるものもあって、それがフード大国日本のこれからを左右するものであることは自明でした。パスタの宝庫イタリアにもくみしない程の知識欲や開拓精神に里子は参ります。日本のフードメーカーの鼻息がこの大蒜オイルの瓶から聞こえているとそう思ったのです。私が表現するものに食べ物は必須、そしてそれはいつか私を生贄にしてしまうのでは?と。食べても食べてもどれが一番!!と言えないフード大国日本の屋台骨を見たことが里子を決心させていたのです。保険会社を解雇になっても自分なら、この道でどうにかこうにか食っていけるのではないのか?しかし、自分から辞表を出すことにはあいなりません。少ないながら月給と呼ばれるものが振り込まれていたからで、その封筒がキャッシュカードになった時を、第一日本経済曲がり角だったとすれば里子は、次の案を心中深く模索するのです。ポイントカード離脱宣言です!!もしもポイントを貰える人全員が、地球難民の子供たちにそのポイントを授与出来るのなら?これはすでにE級のレディミアム構想だったのです。