ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔234〕実際には真理ちゃんという女性が一番普通の女性の姿としてようちゃんにこびりつき、ようちゃんは美容学校の親友が恋しくなって連絡を取るのです。夏休みとはいっても彼女は猛勉強をしているはず!!って。受話器の向こうの彼女はアルバイトにスナックを選んだことをとても感心だわ!!って実に好意的で、私達の将来の仕事である美容師は水商売の人達と深く関連することを示唆されて、いい学習をしているのね?って誉められる。その頃のクラスは一強のペア二人がクラスのトップに君臨していて、彼女はその次を占めていたのです。彼女は縁があれば私もう一回結婚を選択したいし、どんな家庭を持つかまだ、わからないけど、苦い経験を生かしたい!!って。貴女もきっと貴重な経験を今踏んでいるのよ?って言われてようちゃんはくすぐったくなるのです。スナックでも堅いお姉さんで近寄り難い存在だった真理ちゃんにも自分から話しかけていくようになれたのは彼女の指摘の後で、一見、自分は苦手とする相手にこそ至宝が宿ること、そういった彼女の鞭撻にくみされるのです。自分は人から見たら、ひゃーで、間違いなくパッパラパー。しかも根底には人生楽しければいいのさ!!って♪そういう楽天志向に警鐘が促されることは一度もなく、快活にその日その日を闊歩していたのです。