サファイア・マン《面白い男編》〔174〕小、中、高校と無遅刻無欠席という素晴らしい標榜を見込んで結婚を決めた私の存外は大きくて、しかし、職場の上司の粋な計らいによって審査部の皆と仲良くなれたその暁にはもはや、この生活を根本から立て直さないといけない時期に来ているのに、彼に実情を言えないのです。むしろ私が頼っていたのは伯母で、長崎に帰省するその日を心待ちにしていた。彼が日曜日のウォーキングを言って来た時にも、何食わぬ顔で応じるのです。二男は活発で目を離せば必ず移動している瞬間移動男児。それだけ、すべてのものに興味を抱いていた証明ではあるものの、こうして親子で歩く道のりも心の育成になるかと引卒したのです。頭がいいということはわかっていました。興味があることにすぐさま、反応出来るスピーディさが、親の目から見てもバイタリティで、一歳上の次女とは雲泥の差があったのです。上の女児はおっとりしていたのです。言われることは聞きますし、突飛な行動には間違っても出ません。あのとき、ドアチェーンを開けてしまった位しか、彼女の行動力は見えていなかったのです。しかし次男は違っていました。ようちゃんは、ようちゃんの代弁を人生で二男が行うだろう!!との啓示をすでに受け取っていて、その内容はこうでした。