ピーパー・ウーマン《ジュエリー・ボックス編》〔107〕その前に言っておきたいことがあるんです。ええ?なんの前触れ?マレさんは父から聞いたでしょ?宝くじに二回当たった話。ええ、でもその話は誰にも言わないで下さいって念を押されたわ?違うんですよ、そこが父の周到さで実は父はここだけの話なんですがね~って言いながらすべての人に自分の身の上を話している!!それが何か問題なの?俺の生業と密接に関連っす。話して~~聞きたいわ~~父は当選した時に最初は皆に内緒にしよう!!ってそう決めたらしいんです。しかしラッキーってのは口が軽い、ふわっと手元を飛び出し易い。そこで自分収拾がつかなくなったという結論。自慢したかったってことね?はい!!しかし父がクリップで止めたのはここだけの話にして下さいね?で、皆の意識を結集させたこと、そこが商売の醍醐味、ダイゴミックと命名しておきましょう。すると二回目当たった時は一回目よりも小額だったにも関わらず、父はどうしたか??らっきょう!!らっきょう!!って言って回ったんですよ。ふ~~ん、やるわね?俺は正確で有意義な情報をマレさんに付与出来ましたか?イエス!!OK!!ところで貴男のお嬢さんのお名前は?詩菜〔シーナ〕って付けました。