イエローダイヤ・マン《標榜編》〔434〕俺は社会不適格者と社会不適合者のどっちの言葉が正しいのかを調べて驚く。自分では社会人の積りでいたものの、社会不適合者の性質を読みながら全部自分に該当している事実に戦く。心臓を握られてしまう位の恐ろしさでなんで俺のような人間が、社会に位置出来たのかを分析してみたのだ。やはり親のお陰も大きい。俺がどんなに失敗しても周囲は包み込んでくれたし、地団駄を踏んでその履物が中々除去出来ない時にもアドバイスをくれた。俺は目上のアドバイスには従順だった証明にはならないだろうか?しかしそれを相殺しても、先週なんかはもろに俺の営利主義が出ていた。俺はみやねやの十万円当選する電話を連日応募していて、その週の俺は電話には全部出た。ふだんの俺なら非通知はおろか、登録している人間からの電話しか取らない。どんな電話番号で掛かってくるかが解らないから、俺はトリマ全部出たのだ。運転中だったりで当然取れなかった回線もあって、後から迷う。非通知で掛けても相手は出ないで、結果俺は正々堂々と自分の折り畳み携帯で掛ける。すると高校時代のバスケの戦友だったのだ。あの同窓会で名刺を交換し合っていたにも関わらず俺はすっかり登録し忘れていたのだ。