ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔223〕その頃の自分の拘りはやはり音楽にあって詩歌を作り出そうという意気込みにはなく、それでも音楽に必ず歌詞があるという事で、命綱さながらに引っ張っていた感じは否めません。メロディが先に出来るタイプのようちゃんの作曲法はいいフレーズをストックするやり方。フレーズが曲で生かせない時でも、将来出番はあって、いい音楽を生み出す余地は人の言葉からが最も吸収がし易くて、近所に外語短大の同窓生がいる!!っていう話になって親友と一緒に彼女を訪ねようと。その頃美容学校は夏休みに入っていてどんなバイトでもみずから挑戦したいと張り切っていたのです。一階が駐車場で階段を上ると靴箱があり五部屋くらい。風呂はなく共同スペースがあって間借りの様な集合アパートでした。ようちゃんは自分の部屋を借りてみたいな!!っていう強い衝動に駆られます。しかし待った?も同時に掛かかるのです。両親と弟がいる家がある。アパートを借りなければならない理由は??って。大事な時期に弟が来ていて姉の生活態度いかんでは、彼の心に影響を及ぼしてしまうのでは?と、実はそこまでは考えてはいなかったのです。