イエローダイヤ・マン《標榜編》〔412〕俺がエントランスにあるインフォメーションまで行き、彼女の鍵を預かるという時、その案内女性がこう言うのだった。御相手はあなたのスーツケースを見たんですか?と。ええ?それはまだみたいですけど...と答えると、我が社はレディファーストを順守しています、ですから彼女さんが行動を起こしてからでないと。ええ?そういうの規約にはないじゃないか?と言い駆けて俺はチャックを留める。ここで問題を起こして出入り禁止になっては最高にまずい!!従うしか無かった。案内嬢は提案してくる。彼女があなたのスーツケースを開けたら五分以内に連絡致します。それならいいでしょう?俺はこの提案に同位するしかなかった。レディーファーストがこの国で発動?どこのニュースでも報じてないのになぜ??俺はスグ様、鶴亀サイトを開いて観るのだった。ニュースの裏がサイトで堂々公表してある。来年のビッグニュースや、流行語さえも、ちらほら出て来ていた。レディーファースト、この国で秋頃から暗黙の内にも発動され大相撲で起こった暴力事件が事実上の引き金になったと。それもあるよなあ?と自分に納得を入れたのだった。