アクアマリン・マン《真春と真秋の間編》〔4〕俺がいつも三学期の委員長を務めるのはどういう訳か、慣習のようになっていた義務教育の期間で、一学期は光ってるやつ、二学期は勉強スポーツ共に出来るやつ、どういう訳かはわからないが、俺が地元では土地持ちの異名もあって三学期はあいつだ!!と全員一致で決まっていった。俺はその様子を何回も肌身で経験して、日本のずるずるべったりを垣間見たようで、本音としては嫌だったがある学年から、喜んだ表情に統一した。なぜならいじめに遭わないからだ。学級を統括する先生の子分のような位置を俺は慣習という名のもとに受諾したのだが、銭カネでは見えない多くの経験をさせて貰ったと今更ながら感謝する。女子と男子の意見は根本から食い違いを見せることはあって、男子は苛める積りはないのに、女子は勝手に憶測したりで、特に高学年での俺の忙しさは半端なかった。男子二人は家路に着こうと二人で帰宅しているのに、女子は付けられて恐ろしくて苛めに遭ったと主張。男子ふたりはお互いの家を根城としてツルんでいた。まだ可愛い小六男子達だが、都会から転校して来たばかりの彼女は戦々恐々、それが俺のイマヨメになるのだ。当時のお嬢様の雰囲気は今は皆無だ。