ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔215〕自分が興味のあることには積極的にのめり込むけれど、自分が興味を持てないものはほぼ、しかと・・・。当時しかとという言葉は存在しませんがようちゃんは自分の興味分野にナルシストだったことは言えていて、そんなに車も必要ではなかったのですが、何か芸の肥やしになるのでは?という観測に立っていたのは言えるでしょう。車が和田家に無かったことで、随分寂しい思いをしたことです。家族旅行すら一回もありません。父がどこかに私や弟や母を連れ出そうとしたことは一回足りとなくて、その埋められなかった家族の悲痛な思いを自分が替わりに埋め合わせ出来るかも?という期待や孝行感はあったのです。車を得たからと何か人生が変わるような素晴らしい出来事が起こるわけではない。家族をアイススケートに連れていって、その愛宕のスポーツセンターで、母が滑ろうと、ルンルンで準備し始めたことがおっかないな!!とそれを覚えています。母は思いっきり転倒し、鬘が吹っ飛びます。それを弟はけらけら笑って終いには余りのおかしさにへたり込むのです。