イエローダイヤ・マン《標榜編》〔339〕俺がそのエブリワンにアルバイト面接にいったのは公務員専門学校に行く頃で、どうしても五万くらいが毎月足りなくて親を頼れない状況下にあった頃。何しろ期待されて警察官になったのにものの三年も続行出来ずに、親の立場も危うくしたこともあってなんていうか・・・俺は閉塞感が嫌いだった。自由黄ままが俺の元本でそれを殺がれることは何としても避けなければならなかった。形どおりに収まらないといけない俺の性癖は、結果オンリーの完ぺき主義で、そのエブリワンで絶世の美女を見つける。しかしある時にわかったのはオーナーの奥様だった・・・。朝四時くらいからパン厨房で苦闘する彼女の姿は天使よりも美しくて、俺はおにぎりを買うことからいつかパンに移行してしまう。彼女の作ったクロワッサン・・・それを食うときに俺はこの世の果てを思うのだった。なぜこんな清楚型美魔女が、ネットを被り苦闘している?しかも旦那が来るのは朝の8時半くらいなのだ。しかしそれは仕方ないなって後からわかる。奥様は五時過ぎくらいには退店し、旦那がそのあと深夜までいた。俺はパンを作っている彼女としゃべったことはなかった。強烈に響いたのは、あのパン厨房での火加減と時間厳守を部下に言ってきかせる場面。パンをバスケットに乗せて彼女が出てくる寸前で俺はこの店に勤めたい!!と強く希望したキッカケでもあった。