ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔210〕伯母が何を言ってもようちゃんは微動だにせず自分中心に思いを馳せる。どんなことがあっても人の言いなりにはならない。たとえそれがいい助言であっても受け容れはない。強靭過ぎてワガママで自分の娘なら張り倒したいくらいですが、伯母もダメモトで言っているのです。この娘のわがままさは小さい時から知ってはいる。しかしあの時・・・タヤが嫁にしかとされて皆がしーんと静まり返って居た時に、この娘は元気に替わりを務め、下から持っていったニガウリの炒め物をありがとう!!って受け取ってくれていた。伯母の記憶に鮮やかに残ったのはようちゃんが持つ親睦力でしょう。受け入れ拒否はない。それがまして、家族なのなら拒否などあってはならないように。大きな心を持っていたその寛容に掛けても伯母の洋裁教室案は叶えられることはなかったんですが、今思えば裁縫を少しでもしていたらなあ・・・って創造性の部位でも節約の部位でも思うことは多々あります。補整しながら着回しをして、その衣類を何回も使い古して、家庭経済も助かったでしょう。そういう地道さに欠けていたし母もそうでした。ようちゃんがクルマの免許を取りたい!!って話した時にすぐに応じてくれたんです。