ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔207〕キャロルにとっての諫早はほろ苦い郷愁の町・・・しかも逃げ出した街でもあった。せっかく母がピアノまで運送してくれて、一軒長家を宇都町にまさお君のお父様が保証人になって借りた二人の住まいなのに、ある日逃げ出してしまう。新道町よりかなり通勤も近くなっていたのに自転車に全部の荷物を積み終えて、しかもその様相を今再現すると笑いが込み上げて来るんです。道のりも凄いとしか言いようがない。今の飯盛の先にあるなかよし村を通る道のりで帰宅しているんです。両親ももはや何も言わないしどうも出来ないキャロルの逃げの人生で、その頃は自分が嫌でたまらなかった。しかしつい最近この逃げるっていうことも人生で時に大事だ!!っていうことも取り沙汰されている。これは?と自分にちょっと評価格を付けます。エスケープは百パーセントいけない!!ってがちがちに思っていた二十代三十代ですが四十代になって逃げの道ベーションもちらほらテリトリー内に入ってきます。自分をどうしても受け容れない人材も出て来るし、それは社会に突入して行くときですよね。投稿の世界であったり、親御さんたちとの連携場面であったり。二十代の前半で突拍子もない逃亡劇でひとまず家に帰宅したキャロはまず銅座のダイエーのアルバイト面接を受ける。親のことを話さず単体で受け落ちる・・・。リアル覚醒するんです。