俺はあいつがリビングで高校野球を観戦しながら涙を流している姿を見て驚く。手にはなんとあいつの父親、和田貞彦の著作が握られているのだ・・・。なんということだろう。あいつは面白くないわ!!っていつも義父の本を手に取ることはなかったのに今頃になって真剣に読んでいるのだ・・・。一体何が?と俺は興味が湧いてくる。自然法爾章という本だが俺だって難しすぎて、正直わからずじまい。浄土真宗の家ならわかるべきだが、俺には宗教の深さがあり過ぎてそこで堪能にも泳ぐ自分にはなれずまだ、本を読んだ・・・とはいえない状況。それにあいつは再度チャレンジしているのか?俺がわからなかった境地をあいつが先に会得するってのは死んでも避けたい。伺ってみるとこう言うのだ。他力本願を馬鹿にしていたけど認める気持ちになった・・・高校野球を見てようやくわかった!!って。デルスカイしておこう。ナマンダ~ナマンダ~だ。