エメラルド・ウーマン《深窓の令嬢ダブリュー編》〔38〕里子は一冊の雑誌を手に持っていました。五日市先生の古い雑誌でみっつの言葉を発すれば人生が上手くいく!!という物凄く古い本・・・とことんダンシャリしても捨てられなかったもう一冊はイエスの生涯で遠藤周作の文庫本でした。この二冊を旅に便乗させたのも意味があったのです。様々宗教を回覧してきたけれど結局集大成するものがこの国で見つからなかったこと、人間の運気を決めるのは感謝の気持ちではないのか?との図星。しかし思いのたけだけでは暮らしては行けず、子供の養育費が二人とも無くなる来年をメドに自立自営を図っていたのです。その頃には二人の娘も海外留学を選ぶか、どちらかの親を選ぶ段取りは出来、方向性も決まっていることだろう・・・と。そしてナイスタデイを保険会社で取得したことが効を奏じて、これからは川柳の研究を第一にと挙げたら一発OKが出た!!という歓喜。今は全く松尾芭蕉が優れた俳人とは思えず、まずもって俳句というテリトリーがマイナーでした。川柳で、5,7,5というのが最高で、その意気込み、息吹に賭ける気持ち?!彼は講演が急遽入って席を外して東京へ。しめしめの里子。亭主元気で留守がいい!!がここでも発動でびびりまくるのです。