エメラルド・ウーマン《深窓の令嬢ダブリュー編》〔35〕思いがけず通い始めた結婚相談所で、あなたにふさわしい男性ですよ・・・と紹介を受けた男性に最初のデートでトルコ石の腕輪を頂いた里子。なんだかイミシンで、トルコ石は幸せの前兆とも言われていて、プレイボーイなのでは?とまず疑ってしまうのです。彼には評論という素晴らしい才能が満載でありながら物事をストイックに考えてしまう堅物で、そういう堅めの感性をコンポンから変えてくれる女性がいたなら嬉しいというライナーメモ。自分がしたためたアピールはこうでした。料理をしてくれてしかも後片付けも得意な男性、それも無理していることがミエミエでは困るし、本当に厨房が好きな男性。それならもう一回結婚にチャレンジしてもいいかな・・・ってあの釣り馬鹿を観て思ったのです。その男性は結婚は経験なく、恋人は学生時代に一回付き合うがあったくらいで、それも映画を見に行っただけ・・・というのです。そんなこと信じられないけど、すべてを信じさせるに値するトルコ石の腕輪。どれくらいの金額するお品なんだろう・・・と。恋鏡を前にして、ゲンキンで時系列な自分を責めあぐね、胸騒ぎすら襲ってくるのです。