俺たちが家庭内別居を履行して数年経つが、今の処厳しい局面がやって来ているな・・・とお互いの部屋の環境を比較するのだ。兵糧攻めに遭い易いのが俺の部屋だということは最初からわかっていたものの、喧嘩すると食うものさえ、ままならないのが厄介だ。もちろん買いに行けば済むのにケチな俺は我慢する。相手がこれ以上は酷だ・・・と判断して俺に丸天の一枚でも運んでくれることを祈りつつ兵糧攻めの過酷さを味わう。あいつは二十畳のリビングを取った。冷蔵庫もグリルもあってうらやましい。俺のコーナーには風呂やトイレはあってそれだけでも良かった・・と震えが走る。これでもし、シャワーが浴びれなかったら地獄だからだ。この区域をアイツたちが公共エリアにしていて腹も立つ。しかしトイレだから仕方ないか・・・と容認して久しい。幸いなことに俺は畳の部屋。六畳だが床の間もあって義父が新築祝いでくれた掛け軸には五羽の鶴が毎日羽ばたいていて心穏やかになる。年金は俺の方がはるかに出ているのにこのアリサマだ。女という生き物に難癖を付ければこうなるし、みんなが共有していたいライフライン情報でもある。デルスカイしておこう。女子力は兵糧力だ!!