イエローダイヤ・マン《標榜編》〔230〕麻央さんが亡くなった。闘病をブログに記し、みんなと一緒にガンと闘っていた彼女の死の知らせは俺の心臓を一瞬だが止めた・・・。こういう死はそうない。俺の両親が亡くなって、その知らせを聞いたときとほぼ同位だろうし、なぜこんなに我々の近くに麻央さんがいたかの証明にもなって、信じられないという言い方ではなく俺はあえてこう記したかった。あなたがいない地球は魅力が半減しましたよ・・・という行で、この思いは苛烈である。地球上の生き物、人類の中に於いてあなたがその美しさと同時に炙りだして見せた強さ。生きたい気持ちの強さ、そして母としての強さ、自分はこうありたいとする強さ、苦境に追い遣られたときの強さ・・・どれもこれも三十四歳の女性には伺い知れないはずの強力な内幕で俺はとうとうこう思ったことを明かしたい。ちょうど四時四十五分から前川喜平氏の記者会見が行なわれるその日と合致してしまったことだ。それではっきりわかったのだ。ニュースにもランクがあって、麻央さんの人物像がこの国のレベルを超えていた驚愕・・・。一女性を超えて彼女の標榜は世界を把握するほど強いインパクトとしてそこに君臨していたのだ。政治や行政がこんなにみずぼらしいものだとは・・・初めて知った俺だった。