サファイア・マン《かけがいのない男編》〔137〕仕事に於いて素晴らしくともその男性が家庭内に於いての評価があまり芳しくないのなら、アウト!!と心の中で思ってはいても、キャロルは存在を許されていなかった状態だったのでその期間に養った要素は投稿人生にプラスになっていたんだなと今肯定出来ます。しかし当時はこの結婚を呪ったのです。嬉しいことも少なく、かといって実家に帰ることはこの子供の人数を考えても無理。だとすれば?大きな気持ちで相手を自分の手の平の上で泳がせることしかなかったのです。そして馬鹿が付くお人よしの自分がさらに馬鹿に陥らないよう、子供たちの前では体裁を保ったのです。長男がその地区に於いて親友が出来たのか、いそいそと学校から帰宅したかと思ったら、誕生日パーティに呼ばれたよ!!と嬉しそうなのです。五百円は要るだろうとプレゼントを買いにやろうとしたら、誕生日のプレゼントは何にしたらいいかな?って。しかしそうやって対話していたのも束の間、その友人の誕生日パーティはなかったみたいで、子供同士のたわ言だったことが後からわかります。どうやら冗談をまともに取った長男の勘違いで、そういったことも、家族の間では盛り上がるのです。なんかこう不思議な一幕で、きっとこうだったんじゃ?とか可哀想・・・ってのが面白さに繋がるヒントを当時貰った感じはしています。エッセイの幕開けだったのです。