こき使う能力にたけるあいつの代理で町内掃除に俺が出るようになって十数年。最初の数年はあいつがちゃんと出ていた。係りがあって掃除のあとに配る仕事があって、時季によって違った。パンだったりジュースだったり。今日も恐らくゴミ袋だろう。ここ一年そればっかりだ。何かアイデアはないものか?とも思う。毎回ごみ袋ばかりではつまらない。俺は昨日カルピスが自販機の補充に来たとき、月曜から金曜日までもったいなかったね?と話した。青年はじっくり俺の話を聴いてくれて俺も笑顔で会話を続行した。運動会でほぼ日曜日に売り切れになって、そのままにしていたから、月曜から金曜日、売ることは出来なかった、損をしたのは君たちなんだよ?って。青年は俺の話を中断などせずじっと聴き続ける。そういう売り切れのとき、こっちから電話するために十円硬貨を預かっておこうかね?笑い話にしないと若者は話に乗ってきてくれない。運動会で177本売れていたそうだ。俺はちゃっかりブラックを二本サービスで貰う。実はそれが目的だったのだ。デルスカイしておこう。話の腰を折らない青年優遇措置だ♪