サファイア・マン《緻密な男編》〔135〕かつての首相、吉田茂をこんこんと解説しながら、たとえ、どんな境遇であってもへこたれない精神を培うには、母親の心の強さが要めになる・・・そして授かった子供達のことを常に優先しながら物事を穏便に進めていくことがやがて順路を得る・・・と。父の言い方が古臭く聞こえはするものの、女子が生きていくには世の中がかなり難儀なことも予想として挙がってきます。家庭の中に位置して、一体なにが可能であるか?最大のクリア局面に差し掛かっていたときに、女性には特需がある!!といきなり父が言うのです。出産の特需であったり、体の弱さをカバーしてくれる助成の特需、そういった眼に見えないものを是非とも生かすべきだよ!!って。その内訳がまだその頃のキャロルには解せません。男は表面では威張っていても実は内奥に於いて、常に女の行動を評価し、恐ろしい存在として、評価格付けているということです。男の弱さではなく、ニッポン男子の長所に値するもので、そこに気が付けない女子は永遠に出世まで到達出来ないと豪語する・・・。そこの組み立てに気が付ける優良な女子になれれば家に居たまま大成する日も夢じゃないだろう。とまあ、父が一体何をキャロルに訴えたかったのか?今思うと、男子の心にある処の良心を信じなさい!!ではなかろうか?と。