サファイア・マン《面白い男編》〔127〕その頃の母の発言には現在にも通じる関門海峡があって、そこが母の鬼才さをあらたかにするし、あの言葉をキャロルは忘れません。一歳一ヶ月の娘をダッコして病室に来たあの時・・・。この娘が鬼っこだというのです。最初は気にも留めませんでしたが人生を三分の二過ぎて鬼っこの本当の意味が飲み込める。今キャロルが何をやってるか?というとこの娘の子供世話で毎日てんやわんやな状況。母はどんな意味でこの鬼っこを使用したのか?鹿児島弁?それとも正当な意味があっての引用?一回後年になってしみじみと問い質したことはあって、鬼っ子って何?っていう質問に対して母はこう返してきたのです。鬼っこってのは親に似ず、美形だったり頭が賢かったり、とにかく親の意に反する、或いは全然似てない子供を指す・・・って。っということは?みんなも愕然ときていいのです。キャロルは頭が悪いのです。顔もブサイクなのです。そして世渡りも世界最大っていうくらい下手・・・。子供達は親を反面教師にしている。キャロルはどん臭くて顔も最悪。家事も出来ない。これからサファイアマンはさらなる展開をしていきますがそこで、結婚の真相にみんなが驚愕し、襟を正す瞬間が訪れることを西嶌瑠が約束します。母をまた、この期間中とんでもない惨劇が見舞うのです。