ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔172〕小学校時代は、隣りの隣にロコちゃんの家があることで相当に一緒に遊んでいますが、彼女はクール女子、一歳上でしたがキャロルとは全く違う性格で、それがキャロルの心を魅了したこともいえます。彼女はなぜ、あんなに大人びていたのかなあって今もって謎。その理由を母は随分前から存じていたようでキャロがガキ大将タイプなのに反して彼女が今思えば、クール女子だったことに思いを馳せます。ハトコでありながらどこかが決定的に違う。自分は当時は学業的には優等生と呼ばれていたものの、自分のテリトリーからいずれ彼女はいなくなるのでは?との憶測もあってそれでも何とか彼女に付いて行けている当時の自分は大丈夫な女子だった。そういうクールな彼女の一面がかいま見えるのは休日矢上小学校に餌をやりに行くときでドキドキしたものです。当時は猿を学校が飼っていて、彼女は係りだったのか餌をやりにいくことがあったのです。誘われてついていくことはとても勉強になったし、スライスされた野菜の欠片を猿に渡すときの表情が一枚上だったのです。ロコちゃんの心は猿に急接近してはいますが一定の距離を置いています。その頃の矢上小学校には同じ裏庭に面白い遊具があって輪が付いていたのです。体操競技にあるようなそのふたつの輪を通してキャロはハトコであっても全然違う大人の感性を見ていたのかもしれません。