イエローダイヤ・マン《標榜編》〔23〕俺は政治家たちとは一線を画する経済研究所を始めるのが夢だ。その為にも笑点は欠かさず観るようになったし、昇太が司会になってさらに面白み倍増で、死に逝くことまでネタにし、CM奪取にも絡もうとする彼らの生生しい姿にこの国の弾力ある未来を描くのだ。そして母からメールがくる。ワイドナが日曜日面白い!って。最近開始されたとばかりに母は勘違いしている。俺は知っていても言わない。母はいっぱしの情報請負人気取りなのだ。随分前からあってるよ?っていうよりも母は何を感じたかが知りたかった。こう言うのだ。随分と前・・・五体不満足を初めて読んだときにとても感動して涙が出たけどあの時の感動に、同情が混じっていたことに昨日気が付いたというのだ。なんという五十代主婦のパッパラパだろうか。自分の最初の感動が同情だったことに気が付くのが遅すぎね~?しかしそれは不倫が発覚したからこそで、そこで現実があらわになって自分の本心も段々見えて来た。中年女性心理学に俺は傾倒してしまいそうになる。こういう凄い女性がいるかと思うと、あの石原慎太郎だ。このまま、逃げて逃げて逃げの一手なら、地震雷火事親父は死語になるしかない。彼には語彙上責任があることにまだ気が付いてもいない。