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カーショー投手が百一球で、勝ち投手の権利を持ったまま、五回でマウンドを降りて俺はいつもの土曜日のお寿司デイをまっとうするべくエレナへ向っている。もともとこの土曜日はマイド寿司デイでどれも一個五十円と、田中鮮魚店が張り切っている。大判振る舞いなのだ。こういった企業の努力を俺は評価するし、今日の寿司もキャロルが心待ちにしているから、どんなに試合を見たくとも俺はキャロルを優先した。そして彼女から注文もあったのだ。今までサーモンが中心の土曜パックだったけど出来たら、その中の何個かを巻き寿司にしてくれない？俺はときどき彼女の好きなハマチ鮨を混ぜることがあって、巻き寿司は俺が自分用によく買っていた分だ。彼女が意外にも謙虚なことを知る。巻き寿司が好きなら早く言えばいいものを・・俺は案外いい女房をもらった口かもしれない。遠慮深いのが真相だとすれば全部事情は変わってくる。デルスカイしておこう。遠慮は特技だ。