俺たちは昨日激安理容室に行くために二人で出掛ける。朝十時から十二時まで白髪染めが1980円、そして昼十二時から三時までカットが690円。彼女が白髪染めで俺はカットだった。ふたりが同時にしてもらえるよう最初彼女が十二時前に入り、二人分、紙に名前を書いてくれるはずだった。しかし十二時からしかお昼の分は書けなかったのだ。俺は少しだけウォーキングをして入店。入店後俺は彼女の説明を聞いた。十二時以降に本人が店内に入ってからしか名前書けないらしいんだ・・・。厳重規制であるが俺は安いから従うことにした。自分で名前を書くがすでにお昼からのカット順番で前に相当の人がいることがわかる。しかし・・・彼女の忍耐力のなさにトホホとなる。一時間待った頃、帰ろうよ!が始まった。俺は安いから我慢しろ!と譲らない。一時間半経つと、彼女は文句を言い出す。スタッフ少ないし、作業流れてないよおお~俺は危機管理意識を伝授した。我慢が要るのだ。こんな激安にあやかるには待つことが必至なのが彼女にはわからない。やはりお嬢様なのだ。やっと二人が店を出た頃は三時近くになっていた。俺は忍耐のにの字も知らない彼女が普通の人間であることにどこかで安堵する。我慢限界を知るフツーの人間だったのだ。デルスカイしておこう。フツーの人間だ。