おねだりを聞いてくれるダーリンではなく残念至極だ。通販で来ていたスッポンも先月でウチキリ。わびし過ぎる。金がないのだという。還暦を迎えるというのに、キャロルの要望には応えてくれず、長女がどこかでご馳走してくれるのとお庭のハンモックだけ?シゲルちゃんからひとつ、愛ある贈り物が欲しいのにそれは無理と断られた。でも髪を染める二千円だけはくれるそうで、岩崎という理美容室が平日午前に行けば髪染め二千円、その切符が還暦祝いだという。ちょっと寂しいどころか相当にブレがあるしブレーキだ。キャロルは特大のデコレーションフルーツケーキは欲しかった。それに掛かる三千円も欲しかったのだ。次女はそんな金使うならピザクルサにしようぜ~といってくる。でもやっぱり誕生日はケーキだとキャロルは譲らない。ケサボイはオネダーリンはどこいった?三十年も連れ添った糟糠の妻にみんならどんな還暦祝い考えるう?ええ?なんだって、そこの妻だって?