ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔139〕キャロルは横に座った少年が、人気者の上に輪を掛けて、体育マットが上手なことに驚愕します。マット運動がキャロルは苦手で、中々前回りが出来ません。先生は躍起になって、それくらい出来ないの?とキャロを攻め立てますが、キャロは冷めた部分をこころに内包する自分に気が付くのです。自分の人生で体育がそんなに大事だろうか?これほど叱られることが正当だろうか?しかし家に帰って父に尋ねると、なんでも一応こなせないといけない、体育は通知表の三までで勘弁しようと、それを聞いてキャロルはこころが楽になります。何もかも出来る人間が人類にはいないとの所存でキャロルはいたし、もしもそういう人間がいたら土下座してもいいというくらいに考えを修正します。父が逆あがりが鉄棒で出来なかった話をしてくれるのです。足も遅い、サカアガリも出来ない、父は男子の中ではかなりイジメに遭い易い人物だったのでしょう。小さいときのそういう話は為になります。いじめのことを母に相談しなかったのは父の方が地元だからです。矢上小学校卒業生。かなりリアルに当時のことを話してくれて為になったのです。母の小学校時代というと転校を数回経験したのでしょう。帝国海軍少尉から始まった脇田家ではどんな教育が行われていたのか気になる処ではあります。