結婚についてをしたためるときに俺は若干引くのだ。何度も何度もそういう絶好のチャンスがあった。もっとも俺はまともだったかも・・・とあのときの女性を思い出すのも今にしてみればほろ苦い。土日をマージャンで過ごすことの多かった俺が唯一・・・この結婚をものに出来ていれば人生は存分に違っていただろう。俺は彼女の切ない声を反故にした。週一回会えることは大事だと思うって。俺はそういう束縛が嫌だった。これだけ封建主義の濃い教育で育てられた俺だというのに押し付けに聞こえたのだった。俺が会いたいとそう強く思わないなら所詮その恋は戯言だろう・・・とまで解釈していた。恋とはそういう燃えるようなものでないと俺は了承が出来ないものだとそう仮定したのだ。あのときの彼女の女ごころが今はまぶしい。縛られるっていうことがどんなに幸せなことなのか俺は今になって初めてわかるのだ。デルスカイしておこう。縛り婚だ。