ルビー・ウーマン《黎明編》〔122〕容子の伴侶がようやく覚醒しましたね?はい、この横の土地は以前伯母が生きているときに大層気になる物件で、それを山本家の為に購入することも視野にあり、持ち主を調べといて?って姪の容子に頼んだというイキサツ。そうだったのか?それはそうと伴侶が市の資産活性課にみずから電話しようなんて、いたずらっぽじゃないか?はい、そういうお茶目な部分はあって、そもそもそのワルガキ精神も容子とここまで続行出来た一因ではないでしょうか?いいこと言うじゃないか?脇田大佐・・・伴侶は購入意思があるのではないのか?いいえ、俺は調べましたがカラッケツです。そうだったのか、購入出来なくとも価格は知りたい、しかも隣住民であれば市も教えざるをえない・・・。この三十坪くらいのお城のような土地に家を建てればまず容子の家の前を毎日通るか階段を建設しなくちゃいけない、クルマがあれば駐車場の掘り車庫も欲しくなる。あれこれ考えると妥当な購入者は容子以外に見当たらない。そこが元銀行員の伴侶の先見性でしょう。借りてまではしかし購入はない、この伴侶は借金が大嫌いだ。するとただ単に価格を訊く為だけに電話を?そこが伴侶冥利に尽きるじゃないか?人生の綱領がわかっているからこそだ。な~るほどお。