ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔119〕ロックでもなく、ワルツでもなくジャズはスイング。ここにこそ醍醐味があるといわれてもキャロルにはなんのことやら。実際にその楽曲を聞かないことにはわからないっていうとまさお君はスイングを知ったらドラムの真骨頂がわかったし、別にメロディなくても全然平気とまで言うからたじろいだのです。キャロルのジャズ知識は皆無でした。それを演奏する人々との面識もありません。しかしなんとなく想像してきっと胸がわくわくする程のえもいわれぬリズムなのだろう・・・と。話は飛びますがセブンの昨日夜中を過ぎて、丑三つ時にジャズが流れたんです。正しく脳天直撃でいきなり箒を持って踊り出しそうになったんです。箒で掃くようなそういうスイングがジャズにはあって、キャロルはセブンイレブンはジャズでいけばいいのかも?って一瞬思ったのです。しかもアメリカ発祥のセブンイレブンなら尚更成功への道のりはヤズイって。コレ、ムズイの反意語ね?その頃まさお君はひとりでもちょくちょく喫茶店を訪れていたのですが、いつも熱っぽく話すのはキース・ジャレットの話。彼を超えるようなピアニストは当分は出てはこないだろうって。キャロルはてんでわかりません。同じ時期にお客様でジャズ店を経営する人物が店を訪れます。その方は気持ちよく自分の店で発表会ライブやるから来ない?って。喜喜としてまさお君と出掛けました。