昔流儀の成功などキャロルの頭にはないのだ。サクセスではなくザクセス!!ケサボイになるがニッポンは戦後もどこかで文武両道や、一家の大黒柱は男である夫だ!と決め付けてきた風潮にあった。あれだけの敗戦を体験しても国民がお互いじぶんたちのこころの風土を守ろうと必死にもがいた結果・・・。そこにまず頭が下がる。たとえ大佐の子弟でも苛めることも無くわかっている人々は厚遇した。この一家は並々ならぬ家系。たとえ戦争に加担した一家であっても温かく見守ってあげたい!っていう気持ち。そういう周囲の暖かさに素直に応じ切れなかったのが母ミチ子であろう。彼女はいわば複雑な心境だった。父の遺体すら見てはいない。そういう状況のニッポンの母が子育てに万全であったはずもなくバトンタッチが行われようやく走破する姿が見えているという行だ。脇田家の跡取りの一歳四ヶ月の娘。女系生き残りだ。母親の顔すら知らない。生まれて一週間もせず了承もなしで引き離された。次女がここまで明るさを失わなかったのは奇跡だろう。ほなあカージーお願いします。クーパーの 天窓から仰ぐ 将星かな