サファイア・マン《緻密な男編》〔52〕クラブ事務会計で、時には接客にもお出ましの女性があゆみに接近してこう話しかけます。あゆみちゃん、そのサンダル、履いてはいけないとまでは言わないけど、それは意味があるサンダルなのよね?ええ?あゆみはナマツバゴックンで聞きます。それはカクテルドレスっていう床まであるドレスを着用の際、履くスリッパのようなモノなの、だからそのワンピースには変だし、合わないって思うわよ。わ、わかりました・・・と答えつつ、あゆみは頭の中でカクテルドレスってなんだ?って思うものの質問を制御します。相手は自分に作法の礼儀がなってないことを言いたい、これ以上の墓穴を自身で掘るなどおかしいじゃないか?って。毎日着替えずに一週間そのグリーンのワンピースを着て、ハートの白いイヤリングを付けていても、自分はいっこうに構わないことに気が付くのです。なぜなら、毎晩のように日参してくる顧客にはバレバレでも一週間に一度来るか来ないか?くらいが平均でしたから同じでも別に構わないことはジンクスでした。それでも自分はこのグリーン地に白の水玉ワンピースで何かをゲットするのだ?という示唆が濃厚で、ずっと着る気持ちは強かった。これとベージュの御揃いのようなワンピースも購入。サンダルは注意されても履いていました。