サファイア・マン《かけがえのない男編》〔50〕記念すべき五十編を迎えて今朝は余裕の余禄でいきましょう。ああ?あの男性、一緒にタクシーに乗って、家まで送りましたよ、なんと小さいときに、木の実を投げ合って戦争してた男の子の姉婿だったんですね・・・。キャロルは茫然とします。自分の人生はあらかじめ筋書きがあるのでは?こ、こんなことが・・・。しかも実家の近くまで来ていて、タクシー代を貰わず一緒に降りてしまうのです。矢上神社は朝を待ちながらまだ薄暗い様相をかもし出しているのです。ベンチに座って運命の法則のプロローグを開いてみます。そこにはこうあります。どんな生き方をしても知り合う人間は決定されている。出会う回数は二期二会だ・・・と。昨日おとつい実家を訪ねると、もうタヤの銅像は撤去されていて自分の眼を疑います。弟はあの銅像を一体どこで処分を?と。留守でしたから訊きようもなく帰宅してキャロルはそのことをやぶしに伝えます。容子の残念さはわかるが銅像なんてのはよっぽどの人物でない限り建てないものなんだ・・・弟の行動は正しいんだよ?と。キャロルはいっぺんで悲しくなるんですね。そういう物いい自体、キャロルとは袂を分かつことが出来ない!?ってなる。気持ち悪いってずっと思ってた・・・夜中に歩いている人だって、銅像撤去にほっとなったに違いないさ?って。