ルビー・ウーマン《黎明編》〔99〕戦後七十年を迎えたニッポンの八月十五日、この日どういう催しが行われるのでしょう?俺が思うには、この七十年を容子がホップステップジャンプのステップ移行するだろうとの期待感だ。かいかぶりはよくありません、容子を知る人間は極限られた人間、そのサークルがかなり小さいことは言えるのでは?脇田大佐、容子を知る人間が極少数なことが快進撃の現数になる・・・そ、それはどういう意味ですか?知っている人間が大勢の方が実は大敗に導かれ、知っている人間が数少ない容子を逆に神は選ばれる・・・。そのようなご加護が?ああ、脇田大佐が慢心するといけないから言わなかったが二男が二本のマッチを言われなくとも擦っただろう?それに関与が?北海道マラソン五回目をなぜ彼は走るんだ?そ、それは自分を極める為でしょう・・・。そのような原動力を両親が培ったとはいえまいか?少しわかります、ひ孫として彼に将の文字を付けたのは、帝国海軍の少将に亡くなって私がなったことに起因していると。脇田大佐、戦後七十年は、お前達ファミリーのために訪れるものだと俺は理解している。そ、そんな有り難い言葉を頂けるとは・・・魂が死なずにここまで来れたのは時間のクレバスに埋もれることがなかったからかも?と。なぜ、埋もれなかったのだ?そもそも容子からのしつこい問い掛けがあったからです。