サファイア・マン《面白い男編》〔43〕火曜日一緒の同僚はご祖父が上海で長く暮らして、排日運動をきっかけに長崎に帰って来る。そこでおじいさまはこの孫にどういう教育を?そう思うとなんだか、思いのたけがこっちにも伝わります。キャロルは西浦上駅の踏切を渡って少し行った場所に幼い頃預けられていた話をすると、彼は布施明にそっくりな顔をさらにピクピクさせて、僕が住んでた場所だよ?って。それにチトセピア近く以外に今のジョイフルサン近くにも銭湯があって、そっちにもよく行ったらしく以前は電車は住吉まで来てはいなかったんですよ?って。今の赤迫〔あかさこ〕のガソスタあたりの風景がその頃は全く違っていて、キャロルの預けられていたあたりに小さな滝があったっていう話・・・本当に驚きでした。赤ちゃんだったキャロルには記憶はないのですが彼はキャロルより学年が八歳上。それでかなあって。びっくりしたのは大村藩だったっていう話です。琴海長与、時津のことですがキャロルは長与千種さんを長与出身では?と以前尋ねたとき、彼はすでに調べてくれてたみたいで、そんなに凄いマチガイではないですよ?って。いやあ、年の功っていうのは、彼みたいな知識層を指すのだと改めて見直したんです。