サファイア・マン《緻密な男編》〔34〕安くてノンアルコール、しかも500ml108円のビールをキャロルは見つけて最近は飲んでます。ノンアルコールの定義を見極めるため、そして倹約のためでもある。量が多いとニンゲン、気持ち大きくおおらかになる・・・しかもこのビールも諫早アクロスのダイソーで見つけたんです。原産がドイツっていうとシゲコご満悦~もっと買っていいんじゃない?ってキャロルに催促するんです。でも考えといけないのは、ノンアルコールの立つ位置についてで、いまだ不透明で説明不十分。例えばノンアルコールで、アルコール分ゼロだからといって、会社の休憩時間に飲める?家族経営の店でもちょっと難しい。ノンアルコールを専権し、立ち名と立場を獲得するには、心理的なものの呪縛を解くところから。キャロルはノンアルコールであっても酔える・・・。しかし他の多くの人々は酔えない。ここがまず分岐点でしょう。あの豚キムチが流行ったころ、キャロルはどういう調理法で家族を騙したのか?簡単でした。キムチの漬物を買ってきて、豚や玉ねぎと混ぜて油炒めした。砂糖も酒も振って。ただそれだけで家族は旨い!!を連発。自分でも罪の意識はありました。思想もそう難しく考えることはない種類のもので、まず、深堀のジョイフルでノンアルコールビールを飲んで、クルマに乗り込み、キャロルは後ろから追い駆けて来るパトカーに気が付きます。そのときのハラドキを話しましょう。追い駆けて来るといってもじゅわ~っとです。キャロルはなぜ?って自分に問い掛けます。もう六年も前の話。キャロルは堂々としてていいのにおろおろしていたし、そこがまずおかしかったんです。