ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔85〕そのワクワクする七万七千七百七十七メートルの七十六メートル地点到達が諏訪神社前の電停で厳密にいうと町名はこう変遷します。勝山町、桜町、興善町、そして万才町。ナナナナナナナナナナに到達して、数字はそのままでしばらく猶予がありました。いわゆる七が揃った状態での走行でスリルを味わうのです。人生でこれほど沸かせたことがあったでしょうか?少なくともキャロルには子供が生まれたとき以外は思い浮かびません。そして対比が趣味のキャロルが最も落ち込んでしまった事件はあのマヤ文明の予言で、本当に地球が滅びるとそう、盲信してしまい、毎日嘆いていたのです。当時二十歳の三男を思い、なぜ死んでいかないといけないのか?母として悩みあぐね、苦しんだ。どうしても解せなかったし納得がいかない。若者には無類の未来が開けているのに?と。しかしながら、子供達はあっけらかんとして、誰もその予言になど、耳を傾けてはいなかった。母親キャロルは信じすぎる性癖があるようで、二男はそこを俊敏にも説いてきます。お母さんの心配なところはむしろ、ほくろだと思う、そのホクロが首のあたりに増えてきだしたときが病の兆候だよ?と。この息子は水道の水をガヴガヴ飲むんです。体に悪いよ?というと雑菌がニンゲンの体を強くするんだよと。そういえば、ミネラルウォーターが常備されてからですよね?この国が軟弱になったのは・・・・・・。