ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔83〕純心幼稚園で、キャロルは初めての慟哭を感じる。みんなが同じおまじないを唱える場面・・・アーメンです。そういった場面はキャロルにこれでいいのか?いいわけない!っていう概念をぶつけてきました。もしも生まれたときから運命が決定した子供なら自分の発想を獲るでしょうし、そういう難しい考え方を採用せずとも強い拒否感が健在だった。自分の望む世界ではなかったのです。上履きを履いたまま走って帰ります。アパートはいつでも入れるように両親がカギを持たせていたのです。当時まだ電話もありませんから、幼稚園は心配して、母の職場に連絡をいれます。ソッコー帰宅した母に正直を伝えます。みんなと同台詞を言えないんだと・・・。母はそれでもそういう場面では唱えるべきで、それが集団に属することだと説明しますが納得が出来ないのです。母はしぶしぶ折れて、上履きで家に戻ったことに照準をあてます。みんなが貴女を思ってヒヤヒヤしたのよ、それに気がつけない貴女ではないでしょ?うん!やっとこさ、キャロルは自分を反省しますが、肝心なことは全く解決してはいないという嬉しい誤算に母は気が付いていたし、いずれ、この子供は時代の寵児になるのでは??という破天荒なる大予測でした。もしもですが、自分がこの生徒をクラス担任していたなら気が付く余地もないし、厄介者で終わったかも・・・・と。自分の手元にいることに驚愕を禁じえなかったのです。