ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔80〕母は聞く耳を持っていたし、それに輪をかけて冷静でした。それが父の前になると、突然、プロレスラーはだしになってしまう・・・。キャロルは国が熟成していないから?という鑑定に立ちます。それでも否応なしに押し寄せるのが、感情という流動物で、その汚物を浴びせられても耐え忍ぶ父を見ながら思い出すのはあの言葉です。あなたには神に近い人材をつけてあるという・・・。自分中心型のキャロルにとって、この瞑想の時間こそ、飛ぶためのバーでしたし、この面白いお手伝いはキャロルの思考を闊達にしました。お金でやりとりする、人類の法則。バーターなんてありえません。小銭を最後に渡すのです。最初から渡すのがこれからは主流になるなど、まだ、考えもしません。キャロルはお豆腐をボウルに入れてもらいます。少し水も混じっています。このオツカイを母も喜びます。なんだか、出来るようになることがユメのようだったのです。音楽のおたまじゃくしばかり追っていたけど、自分のライバル意識がそうさせたのでは?思えば、なんでも一番!!それが母の念頭でしたが、この娘の鼻がぺちゃんこなのに慟哭が走ります。しかもハサミを持って追いかけなければならないほどに、毛深い。鹿児島の血かもしれない・・・・。母は故郷を思い出します。いつかは、精神的に立ち直って、魂の凱旋をやりたいけど、この授かった娘ときたら・・・・。最高の瞳と最悪の鼻。母は神さまのトッピョウシもない悪戯トッピングにひとり思案するのでした。一と出るか、八と出るかわからない、鼻も愛嬌あって可愛いかやかね?と父はキャロルに頬ずりしました。