サファイア・マン《面白い男編》〔9〕ひょいとそれこそ何の前触れもなく弟や父を訪問したいですが、相当に勇気要りますね、果たして父がその書類を遺言を書いたことを覚えているのか?そしてそれについてをペラペラ話し出したりはしまいか・・・。父の脳内は計り知れない語彙が蠢き、関連のないことを口走ったかと思うと、そのものズバリを言い切ったりと心臓にとても悪いんです。びびり屋のキャロルはそういった書面について、果たして今の父が覚えているのか?恐らく記憶にないと言うでしょう。認知障害と一緒に、父はオムツをしなければになって、その両方が父を姥捨て山状態にしていて、それでも年金があるからそれなりに大事に扱われているのです。弟もその辺はよくわかっている。もしも弟がどこかでバイトしてもその金額をはるかに上回る年金・・・。この教育の御加護に対してキャロルの物書きでの踏ん張りは当然だったろうと今は思えます。伯母だって預金のほとんどをキャロルの子育てや投稿に費やしてくれたし、これまでの投稿の細部に渡って今も息付いています。16歳で落ちこぼれになって、いざ私学へ転校してしまうというときにもアドバイスをくれました。容子ちゃんは、みんなの代表として転校という憂き目にあった、とすれば、みんなの気持ちを代弁することが大事とは言えんかね?ありがとう、でも今、何を書いても、負け犬の遠吼えになっちゃいそうだから、いつかは、書ける日が来るとそう思うのよって。すると、そんな悠長なことでいいの?思い立ったら吉日ではないの?書かないと忘れてしまうのでは??伯母の迫真がキャロルには嬉しかったですよ。