ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔55〕キャロが産まれたのが、7月16日ですから、考えようによっては母は幸せな妊婦だったのかなあって。つまり、産休が終わってもまだ、学校は夏休み。忙しい事務的要項も母は免除されていた。この運命的ともいえる厚遇にキャロは目を付けて、テレパを母に送ります。お父さんの願いを叶えてあげましょうよ!?と。母はキョトンとして、振り返ります。最初は嫌悪の混ざった表情ではあったもののもう一回試みます。お父さんの生まれた家を見たいのよ!!ダメ、あそこは、嫌。全部が嫌なの、あそこには、死んでも行きたくはない!でも家にばかりいるのは退屈。私が行きたいのよ!!母は目を丸くして、あなたが行きたいって??なぜ??だって、私のお父さんを産んだ人が私を見たがっているの、そうでしょう??行きたいのが自然だわ・・・。母はとりとめもない思いに駆られていました。なんで、赤ちゃんがものを言うかということに及んで。しかし、確かにこの子は希望を言ってきた。叶えてやれば、この子はそこで、情操が成長するのでは??泊まらずに帰ればいいことじゃない??母は父を喜ばすために善処にかかろうとしています。キャロは褒美を取らせます。あなたは最高のお母さん!そして、その調子だよ?って。母はワケもわからずキャロを抱いて頬擦りするのでした。