過去〔パスト〕ほど、キャロが拘った短歌はありません。過去、なにするものぞ!!とねえ。帝王のように、キャロを苦しめましたものねえ。そう!宇部に転勤になって、一回目にキャロを捨てた男が何食わぬ顔をして日常を・・・。でもそういうとっさの行動に出たっていうのも、教授選ですよね、それを控えていたんですよ。男っていうのは、自身の出世と、家族の幸福の為になら、なんでもやるってこと、キャロは宇部に到着して、そういう過去に愛する人が住んでいるからこそ、この街が異様に、偉大に見えるっていうこと。そして、尽きることない煙突の煙もですよね~ずっとずっと、親友で恋人でいようねって、約束していたのに、簡単に反故に出来る男という生き物の冷徹さについて。もくもくと涌いて空にたなびく煙、長い煙突、そして、その周囲にカチカチッと閃光が煌いて、絡まって。あんなに、美しい煙突は全国でも類は見ないであろうと・・・。そういう場所に行けた、転勤したことを、喜ぶべきよ、もう一度、あの時の、恋を思い出すことが出来たんだもの・・・。それが短歌を量産させた。でわキャロ元帥による過去というものの、偉大さにおける一首を説明付きでお願いしま~す。過去とふ名の 帝王は見えぬか メトロ無き この街を覆う 鉛の空に〔この街の空はまるで、帝王ですね、少なくとも、まだ傷の癒えぬキャロにとって・・・〕