ルビー・ウーマンr271 自分がどんなに恵まれていても、それをひけらかす彼女ではないし、繊細な感情の襞を彼女は有していて、本当にちっぽけなことを過大に捉える癖があって、そこがようちゃんの能天気の出番だったのかもしれません。転職してその会社にいたのですが、変わるかどうかの時にも、相当に悩んで悩み抜くのです。ようちゃんには納得出来ない心理圧迫で、いいアドバイスも出来ないけれど、彼女は私の言葉を一服の清涼剤的に捉えている。いい加減なことも言えないなあって、心の手綱を握り直すこともしばしば。女性特有の繊細さはようちゃんが苦手としてきたことで、パッパラパーの基本精神で日常を邁進していたこともあって、きめ細やかな線は特に苦手だったんです。しかしこうして、おかずを教えに来ていることで、彼女の長所はこの際に吸収しておくべく?が点灯していて、お互い綿密に将来について、談議し合う間。そこに誰かが立ち入ることはなかったし、親友が彼女には他にいたんですが、幼馴染がやはりキーワードだったのです。彼女の家の親戚の木材店で残った木端がバトンといって、私の家の五右衛門風呂の点け火だったのです。どんなに金銭的に差があったでしょう。私の家は車もないのに、彼女の家には長らく自家用車があった。そしてお父様が三菱だったことで、誰もが憧れの眼差しで彼女の家を拝見していたのです。